将棋&チェスから、これからのWeb制作を考えてみました。

なんとも唐突な感じですが、先日ニコニコ動画で「【電王戦特別企画】ガルリ・カスパロフ vs 羽生善治チェス対局」が行われました。
この対談部分で、非常に興味深い部分がありましたので、そこからこれからのWeb制作というものを考えてみました。

チェスは比較的古くからコンピュータを積極的に導入し、対戦や検討を通してチェスの発展を促しているという経緯があります。
将棋も最近「電王戦」と称して、コンピュータとの対戦やタッグ戦を行うようになってきました。その中で実現した今回の対局なのですが、コンピュータとの共存共栄への考え方が、すべての分野にも言えることだなと感じました。

というわけで、Webの世界と関連させてつらつらとまとめていこうと思います。

 

人間とコンピュータとの共存共栄

羽生名人は「人間には盲点があり、コンピュータがそこを指摘してくれることもある。コンピュータにもまた弱点があり、そこを人間が補うことができる」とおっしゃっています。ひとつの目的に対して、その方法を見つけるために人間・コンピュータの両方からアプローチをかけることで、最適な答えを導き出せるようになるのではないかと考えていらっしゃるようです。

カスパロフ氏も同様に両者の関係は「楽観的」であるとおっしゃっています。人間とコンピュータは思考プロセスが違うため、そこから導き出される一手の意味合いは異なります。その違いを積み重ねていくことで相乗効果を生み、相互の発展へとつなげることができるんではないかと考えているようです。

 

Webの世界でも「the grid」という、画像と文章を入れれば自動でサイト作っちゃうよなサービス作られようとしています。いずれは、数多くのWebサイトをデータベース化し全自動でそれっぽいサイトを生成してくれるサービスが動くかもしれません。

現在でも、自動でコンテンツを集めてWebサイトとして運営しているところはいっぱいあります。このような時代に入ってきているからこそ、チェスや将棋と同じように共存・共栄を考えていく必要があるのではないかと思います。

 

あくまで「人 vs 人」であるということ

両者ともにチェスや将棋が面白いのは人間同士の戦いがベースになっているからというのが大前提であり、そこにコンピュータが介入したとしても変わることはないとおっしゃています。
もちろん、コンピュータを交えた新しい試みを行っていくことで、今まで成し得なかった次のレベルに到達することが可能になるんではないかと考えているようですね。

 

我々、WebのエンジニアはPCとの対話ばかりで忘れがちですが、Webサイトも「見せる人」と「見に来る人」の対話の場所なのです。コンピュータ・インターネットを介して対話を促しているわけです。
これはWebサイトの目的がそもそも誰かに見てもらうということなので、もちろん変わることがないことですね。

現在でもこの対話の中で、レコメンドや関連などを自動で表示することによって、より便利なサービスを提供しているサイトも多く存在します。それ以外にもコンテンツを自動で入れ替えるみたいなことがどんどんできるようになっていくでしょう。

相手が「人」であることを忘れずに「誰のための」「どんな」コンテンツであるのかを、精査してサイトを作るというのが必要になってきています。

 

コンピュータをうまく使うということ

対談の中でカスパロフ氏が「若手プレイヤーが常にコンピュータの視点で手を考えてしまうようになるのが非常に危険である」とおっしゃています。一手に隠れている意味が理解できず、コンピュータの言いなりになってしまうことが怖いということです。

コンピュータはあくまで計算機であって、データベースから導き出すことに長けているが、それに支配されてしまっては新しい手は生み出すことができない。古いものから新しい物の改善方法を探るという上では非常に有用であるという考えのようです。

 

最近のWeb業界はこれが問題だと思っています。GoogleやYahooや各SNSに支配されすぎなんですよね。「GoogleやYahooの検索がこういう風になっているから」とか、「FacebookやTwitterだとこうすれば反応がいい」とか。「GoogleやYahooがなぜそういうアルゴリズムにしているのか」「なぜ反応がよくなるのか」まで考えないところ多いです。完全に言いなりですね。

対「人」であることを忘れてしまっている人たちです。
検索やSNSがどうこうではなく、見に来る人がほしい情報をどれだけわかりやすく提供できるのかを考え、手法を生み出し、次の時代のスタンダードを作っていけばいいんですけどね。そればかりに執着するのもどうかと思うので、バランスよくありたいものです。

「コンテンツファースト」や「モバイルファースト」の考え方はここに由来するものだと思っています。古いWebサイトがなぜこの形だったのか、今なぜこの形に至ったのかを見つめなおすといいのかもしれません。

 

まとめ

とまぁ強引かもしれませんが、関連付けて考えてみました。
要するに結局「人」なんですよね。いくら技術が進化したとしてもWebサイトの対象は「人」なんです。その「人」に対してどういう方法でどのようにコンテンツを提供できるかを考えるのが、今後のWeb製作者の課題でしょうね。

それを助けてくれるのがCMSであり、各種Webサービスであると思います。
どこに行っても言ってますが、ただ作るだけのサイトはもう終わりです。それは誰でも出来る時代になりました。Webのお仕事は制作から運用・保守に移り、「どうすれば見に来てくれる人に最適なサイトに育てることができるのか」がキーポイントになるんでしょう。

システムやアルゴリズムに縛られることなく自由な発想を持って、進化している技術をうまく利用して、次のレベルのWebサービス・Webサイトを構築していければいいんだと思います。
イノベーションと言ってしまうとなんか違う気がしますが、温故知新、今まであったものを見つめなおして現在の技術とそこから生まれる発想に合わせて再構築を施すというのが大切なことだと考えています。

 

あ、対戦と対談の動画まだ見られるみたいです(2014年12月3日時点)。興味のある方は見てみてくださいねー。単純に面白いので。

それでは。 ヾ(・д・。)マタネー♪